お薬と上手に付き合うために

気づかないうちに、お薬が増えていませんか

年齢を重ねると、持病の数が多くなる傾向にあり、処方されるお薬も多くなります。
飲む薬の数(種類)が6つ以上になると、飲み合わせによる副作用が起こりやすくなるといわれています。

ポリファーマシーとは

多くの薬を服用することで、副作用などの有害事象を起こしたり、服薬の管理が難しくなったりする状態のことです。単に服用する薬の数が多いことではありません。

高齢者は副作用が起こりやすい

高齢になると内臓機能が低下するため、薬を分解したり、排泄したりするのに時間がかかります。体内も薬の成分が残る時間が長くなってしまうため、薬の効きすぎや、副作用が起こりやすくなります。

こんな症状は副作用かもしれません。

  • ふらつき、めまい
  • もの忘れ
  • 食欲低下
  • 便秘や下痢
  • 尿が出にくい

薬を服用したことで、上記のような症状が起きた場合は、かかりつけの医師や薬剤師に相談しましょう。気になる症状があっても、勝手に薬をやめたり、減らしたりすることはよくありません。薬によっては、急にやめると病状が悪化したり、思わぬ副作用が出たりすることがあります。必ず、医師や薬剤師に相談しましょう。

お薬を管理して、安全に使用しましょう

安全にお薬と付き合っていくためには、しっかりとした管理が重要です。お薬手帳やかかりつけ薬局を活用しましょう。

お薬手帳の活用

お薬手帳は、使用している全ての薬を記録するための手帳です。病院や薬局には必ずお薬手帳を持って行きましょう。医師や薬剤師は、お薬手帳を見て薬を確認し、薬の重複や副作用を予防しています。また、処方された薬は、薬剤師が名前や量、飲み方等をお薬手帳に記録します。そのため、お薬手帳は、『一冊に情報をまとめる』ことが重要です。受診している病院ごとに分けるのではなく、一冊に情報をまとめることで副作用の回避、飲み合わせの確認等が可能となります

かかりつけ薬局の活用

処方箋は、どこの薬局でも取り扱ってもらえます。しかし、お薬を調剤してもらう薬局は、1つに決めましょう。複数の病院から処方箋をもらっても、それぞれ違う薬局に持っていくのではなく、自分が決めたかかりつけ薬局に全ての処方箋を持って行くようにしましょう。
複数の病院を受診していると、それぞれの医療機関から同じようなお薬が処方される可能性があります。かかりつけ薬局では、処方されたお薬の情報を全て管理しますので、同じような薬が処方されていないか、飲み合わせの悪い薬が同時に出されていないかなどを確認してもらうことができます。